今回、CDKL5アライアンスからとても希望のあるお知らせをいただきました!アメリカのUltragenix社で行われているCDKL5遺伝子欠損症(CDD)の研究報告です。
私たちの家族会にいつもご協力していただいている旭川医科大学の高橋先生にお力添えをいただき、CDKL5アライアンスからいただいたUltragenix社で行われている遺伝子研究資料の要旨をまとめていただきました。
【Ultragenix社では、3年前からCDDを対象とした遺伝子治療研究を進めてきました。ここにその進捗状況を紹介しています。開発中の遺伝子治療では、正常のCDKL5遺伝子をAAV9というウイルスベクターに入れて、患者に投与して脳の神経細胞で正常CDKL5遺伝子を働かせるという計画です。CDDモデルマウスとCDD患者由来の神経細胞(培養細胞)では、よい結果が出ている。現在は、マウスよりも人に近い霊長類(サルなど)を用いて、遺伝子導入効率の改善のための研究を行っている。また、患者へ投与する前段階での安全性を調べる研究も行っている。まだ時間はかかりそうだけど、開発を継続している。】
以上が、研究報告の要旨になります。
私たち家族会の子供たちの疾患は遺伝子疾患であるため、根本的な治療法が以前はないと言われてきました。現状として使われている治療法はてんかんを抑える薬が主になりますが、この遺伝子治療の研究が進むということは、CDKL5遺伝子欠損症(CDD)の根本的治療法の希望になり、また最も困っているてんかん治療薬の新しい治療選択の一つにもなりうる可能性があるのではないかと思います。
今回の研究報告では良い結果が報告されていること、またその次まで研究が進んでいるということに驚きと嬉しさがあります。とても難しい研究であり、またコロナ禍の中で通常よりも研究することが難しいとされている中で、研究を続けてくださっているUltragenix社の皆様と、子供たちのために尽力されているCDKL5アライアンスに本当に感謝いたします!
Ultragenix社の研究資料と翻訳のPDFも載せておきますので、どうぞこちらもご覧下さい。