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CDKL5遺伝子欠損症(CDD)について 

CDKL5という遺伝子は、2003年に乳児期発症の難治性てんかんの原因として報告されました。

CDKL5遺伝子に異常が生じることにより、新生児から乳児のきわめて早期にてんかん発作をし、また、低緊張や重度の発達遅滞が殆どの患者に認められるほか、視覚障害や消化器官異常、自閉症状など、個人差はありますがそれぞれに生活に支障をきたす症状を複数抱えています。

原因は?

では、この病気の原因は一体何でしょうか?

 CDKL5という遺伝子は、神経細胞の核に存在しています。この遺伝子に欠損があると、シナプスの形成異常や伝達異常などを引き起こすことが考えられています。

つまり、脳の発達のとても重要な部分が正常に働かないことで、てんかん発作や重度の発達遅滞などの症状が現れます。

症状は?

おもな症状は以下の通りです。

・難治性てんかん(非定型west症候群)

・重度の精神運動発達遅滞

・低緊張

・睡眠障害

・視覚障害(目が合いにくい)

・常同行動(手もみ・足組みなど)

・消化器疾患(逆流性食道炎など)

​・呼吸器疾患

・言語の障害

など。

上記はあくまで比較的多くの患者にみられる症状ですが、その現れ方には個人差があります。

特徴は?

〈てんかん発作について〉

・てんかん発作は生後半年以内に発症することが多く、薬でのコントロールが難しい

・ミオクロニー発作を含む多くの異なるタイプのてんかんが現われる

・特異的なヒプスアリスミアと呼ばれる特徴的なてんかん性異常波を呈することが多い

・ハネムーンピリオドがある(一時的に発作が消失・減少する時期がある)

・初期に見られる発作は、過運動発作(ハイパーモーター発作と呼ばれ、暴れるように身体をばたばたさせる発作)

・成長と共に変化する特徴的な発作(叫び、強直、脱力、スパズなどが複数組み合わさった発作)

〈身体面〉

・運動面に発達に遅れがみられる(くびすわりが遅い、座位を保つのが難しいなど)

・全身性筋緊張低下

・睡眠覚醒リズムの異常(過覚醒、睡眠時の中途覚醒、睡眠不足による覚醒のレベルの低下など)

・アイコンタクトの欠如またはアイコンタクト不良

・非常に限られた手のスキル(手の認識が鈍い)

・約50%の小さな頭(小頭症)

・脊柱側湾症

・便秘

〈発達面〉

・精神面に発達の遅れがみられる

・自閉傾向(こだわりが強いことがある、視線があいづらい)

・理由もなく笑ったり泣いたりするエピソードがある


 

症状同様に、上記はあくまで比較的多くの患者に見られますが、誰もが持っているわけではありません。また、言及されていない他の症状がある人もいます。

治療法は?

残念ながら、現時点でこの遺伝子欠損に有効な治療法は確立されていません。てんかん発作に対する投薬や、リハビリなどの療育がおもな治療内容となり、発作や発達状況に応じてそれぞれに計画を立てる必要があります。

しかしながら、ここ数年で治療薬の開発や研究の動きが活発です。らぶはんずも国内の研究に参加するなど、治療法の確立に向け一丸となっています。

 

予後は?

予後には個人差があります。発作が薬で抑制されている患者がいる一方、長年薬の調整を続けながらなお、発作のある毎日を過ごす患者もいます。

発達の進み方にも幅があり、医療ケアや福祉器具の使用が必要な重度心身障害を持つ例から、自立歩行が可能な例と、個人差があります。

らぶはんずのメンバーもその状況はさまざまですが、それぞれが抱える課題を共有できる機会をなるべく作りたいと考えています。

【動画】CDKL5遺伝子欠損症って?

世界各国のCDKL5遺伝子欠損症患者家族会をまとめる組織「CDKL5alliance」が公開している動画です。

CDKL5遺伝子欠損症(CDD)の基本がわかりやすく説明されているので、患者家族の心構えを勉強できるのはもちろん、この疾患を説明するためのツールとしても活用できると思います。ぜひ、一度ご覧ください。

 
 
 
 
 
 
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Loulou財団は、CDD治療薬の開発に専心する民間非営利財団です。2015年設立のLoulou財団は、CDD患者とその家族のために、意義のある治療薬と最終的には治癒を実現することを目標に、現状を変革するCDD治療薬に関する前臨床研究、橋渡し研究、臨床研究を行っている財団です。

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CDKL5連盟は、CDKL5遺伝子欠損症(CDD)の患者擁護団体の国際的ネットワークで、4大陸18カ国の団体から構成されています。CDKL5連盟の役割は、CDD患者擁護団体間の迅速な意思疎通と調整を実現して、各団体が互いに支え合い、CDDに関する教育・臨床研究・ケアの最も良い方法を共有できるようにすることを目的としている連盟です。

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IFCRは、CDD患者とその家族を支援する米国の団体として一番大きな団体です。CDD患者を抱える家族が2009年に設立したIFCRは、教育と研究のプログラムを通じてCDD患者とその家族の生活を改善することに専心しています。IFCRは、CDD患者とその家族に一番よいCDDケアを提供するため、全米の医療センターにCDD卓越臨床センターを設立し、発展させる活動の先駆けとなっている団体です。

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​​​CDKL5遺伝子欠損症(CDD)患者家族会

『らぶはんず』のパンフレット​です!

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